アジアプレス30周年記念イベント<独立系ジャーナリズムはアジアをどう取材してきたか>で、
古居作品の上映とトーク  詳細は⇒こちら

■7月27日(木) 玉本英子・古居みずえ監督作品上映とトーク
18時「ザルミーナ」(玉本英子監督作品)
  19時10分「ぼくたちは見た」
  ※ 上映後古居監督のトークあり
■7月29日(土) 古居みずえ監督作品上映とトーク
13時「ガーダ パレスチナの詩」
  15時10分「飯舘村の母ちゃんたち 土とともに」
  ※ 上映後トーク

入場料:(27日(木)/29日(土)共に以下の通り)
      :1本のみ 1000円 2本通し 1500円 学生1000円
会場:早稲田小劇場どらま館(新宿区戸塚町1-101)
問合せ:アジアプレス大阪オフィス 06-6373-2444

 

子どもたちの恐怖を体感しながら取材を続けて

 古居 みずえ

 パレスチナの8月は長い1か月でした。ガザに来て、パレスチナの子どもたちが味わっている恐怖を私なりに感じました。イスラエルの侵攻はこれで三度目ですが、今回は最も酷いものだと思います。
 2009年の時も、イスラム組織ハマースがいようがいまいが集団懲罰として攻撃されました。国連の学校の避難所、モスク、病院、工場……今回も同じようなところが攻撃されましたが、規模が違いました。また国連の学校避難所や病院など、人道的に許されない所が何度も攻撃されたのです。   
 これは2009年にも非難されたことですが、国際的に責任の追及をしなかったことが、規模をさらに大きくし、とどまるところを知らないほどの攻撃になっていました。
 攻撃の手法も無人偵察機(ドローン)が24時間毎日飛び、攻撃の前には更に音が大きくなり、そのうちにF16軍用機が来る耳をつんざくような音、どこに向かって落ちていくかで命が決まる。その恐ろしさは真下にいるものでしかわかりません。
 近くに落ちれば地震のような揺れと周りのガラスが振動と爆風で飛び散る。大人でもこれだけ怖いのに子どもがどれほど怖いか。すべてのガザの子どもが恐怖を味わい、将来的にはPTSD(心的外傷後ストレス障害)になる可能性を秘めています。今回の攻撃が終わる前にすでに症状が出ている子どもたちもいました。
 8月26日に停戦が始まり、それから1か月間は穏やかな日が続くと人々は思っています。でもその先はわかりません。1か月後に、ガザ漁港、ガザ空港、そして封鎖解除に向けて話し合いがもたれるからです。しかしネタニヤフ政権はもう交渉団をカイロに送り込まないと言い、ハマースも武装解除はしないと言っています。しかし8年間続いている封鎖を解除することは人道的な観点からも一刻も急がれます。2009年、2012年の攻撃で壊された家や施設がまだ復興していないのに、今回全壊した建物は約一万棟にも達しています。その復興は、封鎖が全面解除されても5年、部分的にしか解除されないのであれば20〜30年もかかると言われています。
 私は今まではパレスチナのことは政治的な問題が解決されなければ経済援助だけしても仕方ないと考えていました。しかし今回の被害の酷さを見ると、経済援助も政治的な解決も同時に急がれると痛感します。今までホームレスも物乞いをする子どもも見ませんでした。人間関係の繋がりが強いパレスチナでは、必ず親戚縁者などが手を差し伸べてきたからです。けれど今は皆自分たちのことで精いっぱい、人の世話をする余裕はありません。子どもたちは今回の攻撃の話をするとき涙ぐみます。あまりにもつらい経験をしたからだと思います。
 私は2011年に映画『ぼくたちは見た 〜ガザ・サムニ家の子どもたち〜』を制作しました。子どもたちの目を通して、2008年末〜2009年1月のイスラエルによる爆撃で何が起きたのかを描きました。そして2014年、再びのガザ攻撃で2009年をさらに上回る、500人以上の子どもたちが犠牲になりました。今回、女性や子どもたちがどんな経験をして、何を見たのかという証言はぜひとも記録していかねばならないと思いました。これは今後も続けようと思っています。
 引き続き皆さまからのご支援をいただければ幸いです。

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